しかし、葬儀やお通夜といった厳粛な場では、服装と同じく髪型も弔意を示す大切なマナーのひとつです。無造作な髪型や派手な整髪料の使用は、思わぬ失礼にあたることもあります。特に、仕事帰りに駆けつける場合や、普段パーマやカラーをしている方は注意が必要です。
本記事では、男性が葬儀の場で気をつけたい髪型の基本マナーをわかりやすく解説します。髪の長さ別の整え方や、パーマ・くせ毛への対応、整髪料の選び方と使い方、さらには避けたい髪型まで、場にふさわしい身だしなみの整え方を丁寧にご紹介します。
葬儀・お通夜における男性の髪型の重要性
お通夜や葬儀は、故人の冥福を祈り、遺族の悲しみに寄り添うための大切な儀式です。参列者一人ひとりの振る舞いや身だしなみが、その場の雰囲気を作り上げるといっても過言ではありません。
特に髪型は、その人の印象を大きく左右し、故人や遺族に対する敬意の度合いを示すものとして捉えられることがあります。もちろん、最も大切なのは故人を悼む心ですが、その気持ちを形として表すのがマナーです。
不適切な髪型で参列してしまうと、意図せずとも「常識がない」「配慮に欠ける」といった印象を与えかねません。それは、故人やご遺族に対して失礼にあたるだけでなく、ご自身にとっても気まずい思いをすることに繋がってしまいます。
だからこそ、葬儀やお通夜にふさわしい髪型を知り、適切に整えることが重要になるのです。この記事が、あなたの不安を解消し、心静かに故人をお見送りするための一助となれば幸いです。
葬儀・お通夜で押さえるべき男性の髪型 ３つのポイント
まず、お通夜や葬儀での男性の髪型における最も基本的な考え方として、以下の3つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。これらを守ることで、大きくマナー違反となることを避けられます。
ポイント1：清潔感を第一に考える
何よりもまず優先すべきは「清潔感」です。これは髪型だけでなく、服装や持ち物など、葬儀に参列する際の身だしなみ全般に言えることです。
• 寝癖はNG、フケや汚れにも注意
言うまでもありませんが、寝癖がついたままの髪や、フケが肩に落ちているような状態は絶対に避けましょう。参列前には必ず鏡で確認し、必要であればシャワーを浴びるか、丁寧にブラッシングして整えます。髪がベタついているのも清潔感を損なうため、前日には洗髪を済ませておきましょう。
• 耳周りや襟足はすっきりと
耳に髪がかかっていたり、襟足が伸び放題だったりすると、だらしない印象を与えてしまいます。可能であれば、事前に散髪して耳周りや襟足を整えておくと、より清潔感が増します。特にビジネスマンのような短髪の方は、もみあげや襟足の処理が重要です。
清潔感のある髪型は、故人や遺族に対する最低限の礼儀であり、真摯な弔いの気持ちを示す第一歩です。
ポイント2：派手さを避け、控えめな髪型を心がける
葬儀やお通夜は、故人を偲ぶ厳粛な場であり、おしゃれを競う場所ではありません。そのため、髪型も華美なものや個性的なものは避け、控えめで落ち着いた印象を与えることが求められます。
• 奇抜な髪型、過度なスタイリングは避ける
例えば、ツンツンと逆立てた髪型、アシンメトリーが際立つデザイン、過度なボリュームを出した髪型などは、葬儀の場にはふさわしくありません。また、髪を明るく染めている場合も注意が必要です（詳細は後述します）。
• あくまで故人が主役であることを忘れずに
参列者は、故人とご遺族に寄り添う立場です。自分自身が目立つような髪型は避け、全体の調和を乱さないように心がけましょう。
控えめな髪型は、厳粛な場の雰囲気を尊重し、故人への敬意を示す上で不可欠です。
ポイント3：お辞儀をしても崩れない、邪魔にならない髪型
葬儀やお通夜では、焼香や挨拶の際にお辞儀をする機会が多くあります。そのたびに髪型が大きく崩れたり、前髪が顔にかかって邪魔になったりするようでは、見た目にも美しくありませんし、ご自身も気になってしまうでしょう。
• 前髪が目にかからないように
前髪が長い場合は、目にかからないように横に流したり、七三分けにしたり、あるいはワックスなどで軽く上げて固定しましょう。お辞儀をしたときに、前髪が垂れて顔を覆ってしまうのは避けたいところです。
• 頻繁に髪を触る必要がないスタイル
頻繁に髪を手で直す仕草は、落ち着きがない印象を与えてしまう可能性があります。整髪料を適切に使い、お辞儀をしても型崩れしにくい、またはすぐに元に戻るような髪型にセットすることが望ましいです。
お辞儀の動作をスムーズに行える髪型は、参列者としての品格を保つ上で重要です。
【髪の長さ別】葬儀・お通夜にふさわしい男性の髪型とセット方法
1. ショートヘア（短髪）の男性向け髪型とセット
ショートヘアは、比較的簡単に清潔感を出しやすく、葬儀やお通夜の場に適した髪型と言えます。しかし、短ければ何でもよいというわけではありません。
• 清潔感を出しやすいショートヘアのメリット
耳周りや襟足がすっきりしているため、特別なセットをしなくても清潔な印象を与えやすいのがショートヘアの利点です。普段から短髪にしている方は、大きなアレンジは不要でしょう。
• ワックスを使った自然なセット方法（「葬式 髪型 男 ワックス」）
ショートヘアの場合でも、寝癖を直し、毛流れを整えるために少量のワックスを使用するのは問題ありません。ただし、ツヤが出すぎないマット系やクリーム系のワックスを選び、ごく少量を手のひらでよく伸ばしてから、髪全体に馴染ませるように使いましょう。
• ツンツンさせすぎない、ボリュームを抑えるポイント
ワックスを使う場合でも、髪を過度に遊ばせたり、ツンツンと尖らせたりするようなスタイリングは避けましょう。あくまで自然な毛流れを作り、全体のボリュームを抑えることを意識してください。
七三分けや、前髪を軽く横に流すスタイルなどが無難です。坊主やベリーショートの方は、特に何もしなくても問題ありませんが、フケなどがないか確認しましょう。
2. ミディアムヘアの男性向け髪型とセット
ミディアムヘアは、ショートヘアよりもアレンジの幅が広がりますが、その分、葬儀の場にふさわしい髪型にするためには少し工夫が必要です。中途半端な長さは、何もしないとだらしない印象になりがちなので注意しましょう。
• 中途半端な長さでも清潔感を出すコツ
ミディアムヘアの方が清潔感を出すためには、髪全体をすっきりとまとめ、顔周りを明るく見せることがポイントです。ボサボサに見えないよう、ブラッシングで髪の絡まりを解き、毛流れを整えましょう。
• 前髪の処理：分ける、流す、上げる
前髪が目にかかる長さの場合は、七三分けにして左右どちらかに流すか、オールバック風に後ろに流すなどして、おでこを出すとすっきりとした印象になります。ワックスやヘアスプレーを少量使って、お辞儀をしても前髪が落ちてこないように固定しましょう。
• 耳周り、襟足をすっきり見せるテクニック
耳が隠れる長さの場合は、髪を耳にかけるだけでも印象が変わります。襟足が長い場合は、内側に少し丸め込むようにブローしたり、ワックスで抑えたりして、首筋が見えるようにすると清潔感がアップします。
• ワックスやスプレーの適切な使い方
ミディアムヘアの場合も、ワックスはツヤを抑えたものを選び、髪全体に薄く馴染ませてまとまりを出します。ボリュームを抑え、自然な毛流れを作ることを意識しましょう。キープ力を高めたい場合は、最後に無香料のヘアスプレーを軽くかけるのも効果的ですが、かけすぎると不自然な固まり方になるので注意しましょう。
3. ロングヘアの男性向け髪型とセット
「葬儀で男性がロングヘア」の場合、特に配慮が必要です。そのまま下ろしているだけでは、だらしなく見えたり、場合によっては不謹慎と捉えられたりする可能性もあります。しかし、きちんとまとめれば問題ありません。
• ロングヘアの男性が特に注意すべき点
ロングヘアの場合、最も重要なのは「清潔感」と「きちんと感」です。髪が傷んでパサついていたり、まとまりがなかったりすると、どうしても不潔な印象を与えがちです。参列前にはトリートメントなどでケアをし、しっかりとブラッシングしておきましょう。
• 後ろで一つにまとめるのが基本
葬儀やお通夜の場では、ロングヘアは後ろで一つにまとめるのが基本マナーです。結ぶ位置は、耳より下の低い位置（うなじあたり）でまとめると、落ち着いた印象になります。使用するヘアゴムは、黒や紺、濃い茶色など、目立たない色のシンプルなものを選びます。シュシュや派手なデザインの髪飾りは絶対にNGです。
• おくれ毛や顔周りの毛の処理
髪を結んだ際に、顔周りにおくれ毛がたくさん出ていると、だらしなく見えることがあります。ピンや少量のワックスを使って、すっきりとまとめましょう。前髪が長い場合は、横に流してピンで留めるか、一緒に後ろでまとめます。
• 清潔感を損なわないための工夫
髪が肩より長い場合は、まとめた毛先が不必要に広がらないように、軽く内に巻いたり、ヘアスプレーで軽く固めたりするのも良いでしょう。ただし、過度なカールや編み込みなど、華美なアレンジは避けてください。あくまでシンプルに、すっきりとまとめることが大切です。
パーマヘア・くせ毛の男性の葬儀・お通夜での髪型
パーマをかけていたり、強いくせ毛だったりする場合、どのように対応すれば良いか悩む方も多いでしょう。ここでは、それぞれのケースでの対処法を解説します。
1. 「葬儀で男性がパーマ」は大丈夫？パーマヘアの扱い方
「葬儀で男性がパーマ」をかけている場合、そのパーマの種類や強さによって対応が変わってきます。
• パーマの種類と許容範囲（緩いウェーブ程度ならOKか）
ごく自然な毛流れを作る程度の緩いパーマや、ボリュームを抑えるためのニュアンスパーマであれば、必ずしもNGではありません。しかし、明らかに人工的な強いカールや、ツイストパーマ、スパイラルパーマ、アフロなどのように個性的なパーマは、葬儀の場にはふさわしくありません。
• ボリュームを抑え、清潔感を出すセット方法
パーマヘアの場合、最も重要なのはボリュームを抑え、清潔感を出すことです。ワックスやムースなどの整髪料を使って、パーマの動きを抑え、髪全体を落ち着かせましょう。ウェット感が出過ぎるジェルよりも、マット系のワックスや、セット力の弱いクリームなどで、自然にまとめるのがポイントです
• 過度なカールや派手なパーマの場合の対処法
明らかに派手なパーマの場合は、できる限りストレートに近い状態にセットし直す努力が必要です。ブローで丁寧に伸ばしたり、一時的にストレートアイロンを使用したりすることも検討しましょう。どうしても難しい場合は、美容院で一時的にストレートに戻してもらうか、可能な範囲で目立たないように結んでしまうのも一つの方法です。
• パーマを活かしつつ、TPOに合わせるコツ
髪緩いパーマであれば、それを活かしつつも、前髪を上げておでこを出す、七三分けにするなどして、顔周りをすっきりさせ、誠実な印象を与えるようにセットしましょう。あくまで「派手に見えない」「清潔感がある」という点が重要です。
くせ毛を活かす、または抑えるセット方法
生まれつきのくせ毛で悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。くせ毛の場合、無理にストレートにしようとせず、くせを活かした自然なスタイリングで清潔感を出すか、気になるようであれば一時的に抑える方法があります。
• くせ毛の悩みと葬儀での適切な対応
くせ毛は、何もしないと広がってしまったり、まとまりがなかったりして、だらしない印象を与えてしまうことがあります。葬儀の場では、この「だらしなさ」を避けることが重要です。
• スタイリング剤でまとまりを出す
くせ毛用のスタイリング剤や、保湿効果のあるワックス、クリームなどを使って、髪の広がりを抑え、まとまりを出しましょう。軽く湿らせた髪にスタイリング剤を馴染ませ、手櫛で毛流れを整えるだけでも、ずいぶんと印象が変わります。
• ブローやアイロンで一時的に抑える場合の注意点
特に気になる部分や、ボリュームが出過ぎる部分は、ブローで内側に抑え込むように乾かしたり、ストレートアイロンで軽く伸ばしたりするのも効果的です。ただし、パーマの場合と同様、完全にストレートにする必要はなく、あくまで自然な範囲で清潔感を出すことを目指しましょう。
葬儀・お通夜での「ワックスの使い方」と選び方
整髪料、特にワックスの使用については、「葬儀で男性がワックスを使っても良いのか？」と迷う方が多いようです。結論から言うと、適切に使えば問題ありません。むしろ、清潔感を出し、髪型を整えるためには有効なアイテムです。
1.「ワックスの使い方」：適量と付け方
「ワックスの使い方」としては、まず髪を軽く濡らしてドライヤーで全体の形を整え、その後にワックスを毛先中心に薄くつけるのがポイントです。根元からベッタリつけると不自然な印象になります。
1. ワックスを小豆一粒大からパール一粒大程度、手のひらに取ります。
2. 両手のひらで、指の間までしっかりと透明になるまでよく伸ばします。
3. 髪の根元を避け、毛の中間から毛先にかけて、内側から揉み込むように馴染ませます。一部分に固まってつかないように、髪全体に均一につけるのがコツです。
4. 最後に、手のひらに残ったごく少量のワックスで、表面の毛流れを整えたり、前髪をセットしたりします。
ワックスをつけすぎると、髪がベタついたり、テカテカ光ったりしてしまい、かえって不潔な印象を与えてしまいます。また、香りの強いワックスは、周囲の人に不快感を与える可能性があるため、葬儀の場では絶対に避けましょう。
2. 適切なワックスの種類と選び方のポイント
葬儀やお通夜で使用するワックスは、種類選びも重要です。
• マット系、クリーム系など、ツヤを抑えたものがおすすめ
最もおすすめなのは、ツヤが出ないマットタイプや、自然な仕上がりになるクリームタイプのワックスです。これらは、髪に馴染みやすく、わざとらしさが出にくいため、控えめなスタイリングに適しています。ファイバータイプのワックスも、少量であれば毛流れを整えるのに役立ちますが、束感を出しすぎないように注意しましょう。
• ハードスプレーは補助的に少量なら可
髪型をキープするためにヘアスプレーを使いたい場合は、無香料のものを選び、ワックスで整えた後に仕上げとして軽く吹きかける程度に留めましょう。髪がガチガチに固まるほどスプレーするのは、不自然な印象を与えるため避けてください。
• 香りの強いものは避ける（無香料がベスト）
ワックスやスプレーを選ぶ際は、必ず無香料タイプを選ぶか、香りがごく微弱なものにしましょう。繰り返しになりますが、香りは非常に重要なポイントです。整髪料に限らず、香水なども葬儀の場ではマナー違反とされています。
3. ワックス以外の整髪料（ジェル、ムース、スプレー）の注意点
ワックス以外にも様々な整髪料がありますが、それぞれ使用する際には注意点があります。
• ジェル：ジェルはウェットな質感と強いセット力が特徴ですが、葬儀の場ではツヤが出すぎるものや、髪がパリパリに固まるものは避けた方が無難です。もし使用する場合は、ごく少量で、ツヤを抑えたタイプを選び、髪全体を撫でつけるようなクラシックなスタイルにする程度に留めましょう。
• ムース：ムースはボリュームを出すのに適していますが、葬儀ではボリュームを抑えるのが基本なので、使用するとしても少量で、髪の広がりを抑える目的で使うのが良いでしょう。パーマヘアの方が、パーマを少し落ち着かせるために使うのは効果的かもしれません。
• スプレー：スプレーは無香料で、固めすぎないナチュラルな仕上がりのものを選びましょう。ワックスでスタイリングした後の補助として、軽く全体にかける程度なら問題ありません。
どの整髪料を使うにしても、「控えめ」「清潔感」「自然な仕上がり」をキーワードに、TPOをわきまえた使い方を心がけてください。
葬儀・お通夜での髪色のマナー
髪型だけでなく、髪の色も葬儀やお通夜では重要なマナーの一つです。
基本は黒髪または暗い自然な髪色
言うまでもなく、葬儀の場に最もふさわしい髪色は黒髪です。地毛が明るい茶色の方もいらっしゃいますが、その場合は自然な範囲であれば問題ないとされることが多いです。
しかし、明らかに染めていると分かる金髪や、赤、青、緑といった派手なカラーリング、明るいメッシュなどは、厳粛な場にそぐわず、マナー違反と見なされます。
明るい髪色（金髪、派手なカラー）の場合の対処法
もし普段から明るい髪色にしている場合は、何らかの対処が必要です。
• 一時的なカラースプレーの利用（注意点も）
最も手軽なのは、黒や暗い茶色の一時的なヘアカラースプレーを使用する方法です。薬局やバラエティショップなどで手に入ります。ただし、均一にスプレーするのが難しかったり、汗や雨で色落ちして衣服を汚してしまったりする可能性があるので注意しましょう。
• ウィッグの利用
自然な黒髪のウィッグを用意できるのであれば、それも一つの選択肢です。ただし、不自然に見えないものを選び、しっかりと装着するようにしましょう。
• 美容院で一時的に暗く染める（事前に相談）
時間に余裕があれば、美容院で一時的に暗い色に染めてもらうのが最も確実で自然な方法です。葬儀に参列することを伝えれば、適切な色味や、後で元の色に戻しやすいような配慮をしてくれる場合もあります。
これは避けたい！葬儀・お通夜で失礼にあたる男性の髪型
これまで適切な髪型について解説してきましたが、改めて、葬儀やお通夜の場で避けるべきNGな髪型をまとめておきます。これらに該当しないように注意しましょう。
• 寝癖がついたままの髪
言うまでもなく、清潔感がなく、だらしない印象を与えます。
• 過度な立ち上げや束感のある派手なスタイリング
おしゃれを意識したような、髪をツンツンと遊ばせたり、過度に束感を出したりする髪型はNGです。
• 無造作ヘア、ボサボサの髪
「無造作」は、葬儀の場では単に「手入れされていない」と見なされます。きちんと整えましょう。
• 顔が隠れるほど長い前髪
お辞儀の際に邪魔になるだけでなく、表情が隠れて暗い印象を与えたり、不潔に見えたりすることがあります。
• 明るすぎる髪色、メッシュなど
金髪や派手な原色系のカラー、目立つメッシュは厳粛な場にふさわしくありません。
• 強い香りの整髪料の使用
香りの強いワックスやスプレーは、周囲に不快感を与える可能性があります。無香料を選びましょう。
• 過度なパーマスタイル
明らかに人工的な強いカールや、ボリュームが出過ぎるパーマは避けましょう。
これらのNG例を参考に、ご自身の髪型が適切かどうか、今一度確認してみてください。
よくある質問
弔事用のフォーマルな帽子（黒無地など）であれば、会場に入るまでは着用していても問題ありません。しかし、会場内（特に斎場や本堂など儀式が行われる場所）では、コートと同様に脱ぐのが基本的なマナーです。
髭についても、清潔感が重要です。基本的には、きれいに剃っておくのが最も無難で、望ましいとされています。普段からデザイン髭を生やしている方も、葬儀の場では剃るか、少なくとも無精髭に見えないように形を丁寧に整えましょう。
本当に急で、整髪料も何もない、という状況も考えられます。そのような場合は、まず水で髪を濡らして寝癖を直し、できる限り手櫛で整えるだけでも印象は変わります。
まとめ
葬儀やお通夜は、故人との最後のお別れの場であり、ご遺族にとっては深い悲しみの中にいる時です。そのような場で、参列者として最も大切なのは、故人を心から偲び、ご遺族の気持ちに寄り添う「弔いの心」です。
髪型や服装といった身だしなみは、その「弔いの心」を形として表すための一つの手段に過ぎません。しかし、その小さな配慮が、場の雰囲気を保ち、ご遺族への敬意を示すことに繋がります。清潔感があり、控えめで、TPOをわきまえた髪型は、あなたの真摯な気持ちを無言のうちに伝えてくれるでしょう。
この記事でご紹介した「ワックスの使い方」や「パーマの扱い方」などを参考に、ご自身の髪質や長さに合わせて、故人に失礼のない、そしてご自身も落ち着いてお見送りができる髪型を準備してください。
故人のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、あなたが心静かにお別れの時を過ごせることを願っています。